不動産登記|宅建試験に合格するための勉強法を解説【必見】!

前回までは宅建試験に合格するための試験勉強範囲の物件の変動・危険負担・債権譲渡を解説してきましたが、今回は宅建試験で要になる不動産登記について解説します。

毎年必ず試験に出るところを中心に不動産登記とはどういうものかを詳しく解説していきます。

重要なところは太字で表記していますので特に注意して勉強して下さい。

不動産登記とはどういうことか

登記記録とはどういうものか

1:登記記録

前回に、二重譲渡の優劣は登記で決まると勉強しました。これからは登記とはどういうものかを勉強していきます。

不動産とは土地と建物で、一筆(一区画のこと)の土地、一個の建物ごとに、登記記録を作成することになっています。

この登記記録は、登記簿という磁気ディスク上に電磁的に記録され保管されています。以下が登記記録の見本です。

表題部     〇〇市〇〇町○丁目○番

地目      宅地

地積      330㎡

以上が表示に関する登記です。

権利部     所有権(共有持分や買い戻特約も)

地上権

賃借権

(根)抵当権

以上が権利に関する登記です。

なお登記所には登記簿とは別に地図と建物所在地を備えることになっているが、この2つは登記簿とは扱いが違い数筆の土地(数筆とは数区画)数個の建物につてまとめて作成しても構いません。

2つの部分

登記記録は、土地の場合も建物の場合も1:表題部と権利部という2つから成り立っていて表題部に記録される登記を表示に関する登記(表示登記)といい権利部に記録されている登記を権利に関する登記(権利登記)といいます。

さて表題部と権利部を順番に勉強していきましょう。これから、ますます複雑になってきますのでテキストを読み過去問をといてください。過去問のやりすぎということは全くありません。

不動産登記法第27条【表題部には何を記録する?】

表題部には→土地・建物の「表示に関する登記」を記録する。

解説、何を記録する?

表題部は、登記記録の見出しの部分なのでその登記記録がどこのどの土地建物の登記記録なのかをはっきりさせるために所在の他、土地であれば1:地目(主な用途により、宅地、田、畑、山林、原野等に区分して定められる)2:地積(面積)等建物であれば、1:種類(主な用途のより、居宅、店舗、事務所、工場、倉庫等に区分して定められる)2:構造(木造かわららぶき2階等)3:床面積の物件の物理的状況(これが「表示に関する登記の登記事項」だを記録する。どこのどの土地・建物が特定できれば良いのだから価格は記録されない。

*注意:地目・地積に変更があったときは、所有者は1ヶ月以内に、変更の登記を申請しなければならない。

中心線

建物の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(すいへいとうえいめんせき)だが(この水平投影面積の意味は知らなくても良い)「内側線」ではなく「中心線」だと言うことが試験に出るポイントです。

1ヶ月以内

建物についてもう一つ覚えて欲しいのは、建物を新築したときと建物が滅失したとき(火災などで)には所有者は1ヶ月以内表示登記を申請する義務があるということで、なぜなら固定資産税を徴収するために必要だから)このとき新築のときの最初にされる表示登記ののことを特に「表題登記」といいます。

どちらか一方

では、建物を2つの登記所の所轄区域にまたがって新築した場合、両方の登記所に表示登記を申請するのかですが、こういう場合はどちらか一方の登記所が指定されることになっているので、両方に申請する必要はありません。

分筆・合筆の土地の場合(ぶんぴつ・がっぴつ)

一筆(一区画)の土地を数筆分割する登記のことを分筆登記といい、逆に数筆の土地を一筆に合併する登記を合筆登記といいます。

分筆の注意点!

A地をA地とB地に分筆する場合A地に設定されていた抵当権は、A地とB地の両方に存続するのが原則例外としてどちらか一方の土地だけに抵当権を存続させるには、損をすることになる抵当権者の承諾が必要です。

合筆の注意点!

1:所有権の登記がある土地と所有権がない土地との合筆登記はできず、2:また地目が相互に異なる土地(例えば地目が宅地である場合と地目が畑である土地)の合筆の登記はできません。

分割・合併建物の場合

付属建物を元の建物から分割して独立の建物とする登記を分割登記といい、逆にある建物を別の建物の付属物として合併する登記を合併登記といいます。

合併の注意点!

合併登記は、それぞれの建物に別々の抵当権が登記されている場合は原則としてできないが、なぜなら合併登記後に2個の抵当権の関係がどうなるのか処理のしようがないからです。

しかし例外として2個の抵当権の1:登記原因2:登記の日付3:登記の目的4:受付番号が同一であれば何も問題ないので合併登記ができます。

簡単な例題

建物が滅失したときは、表題部所有者または所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に当該の滅失の登記を申請しなければならない。

解答

建物が滅失(火災など)したときは所有者は1ヶ月以内に滅失の登記を申請する義務があるので正しい。

法律用語では1ヶ月のことを「1月」いちげつといい当該とはこれの、それのという意味です。今後当該などの言葉がでてくるので覚えていて下さい。

不動産登記法第59条【権利部には何を記録する?】

権利部には→「権利に関する登記」を記録する。

「権利に関する登記をの種類」

権利に関する登記略して権利登記は次の3つに分けられます。

どんな権利を登記できるのか?

1:所有権に関する登記    所有権   (土地・建物)

2:用益件に関する登記    地上権   (土地)

貸借件       (土地・建物)

3:担保に関する登記           抵当権     (土地・建物)

根抵当権も含む。(ねていとうけん)

本当はこれ以外にも登記できる権利はありますが、試験に出るのは前途した所有権、地上権、貸借件、(根)抵当権の4つですので、他のことを考える必要はありません。このうち賃借件だけ債権ですが登記できるところに気をつけて下さい。

言葉の意味は2の用益権とは他人の土地や建物を利用させてもらう権利で3の担保権とは貸したお金を返してもらえないときに他人の土地や建物を競売(けいばい)できる権利という意味です。

何を記録するのか?

例えばAの土地をBが4月1日に買ったとしたら「4月1日にAからBに所有権が移転しました。」という意味のことが権利部に記録されます。(所有権移転登記)それ以外にも、およそ権利に関することはすべて権利部に記録されます。

  1. 例えば先程のAB間の売買契約が錯誤(勘違いのこと)により無効(無効とは最初から何もなかったこれに対して取り消しは今まではあったがこの時点で取り消されなかったことになった)AからBへの所有権移転登記を抹消することになりますが、この末梢も権利部になされます。
  2. また、AB間の売買契約に買い戻し特約が付いていたとしたらこの特約も権利部に記録される。
  3. この他、例えばAの土地をBCが共同購入して共有する場合にはBCの持ち分も権利部に記録される。(持ち分が不明では困るので持ち分は必ず記録させる。)という具合に、権利のことはすべて権利部です。あまり難しく考えなくても権利=権利部と考えればいいです。

登記義務なし

ところでAの土地をBが買った場合、AB間は必ずの所有権移転登記申請をしなくてはいけないのでしょうか?答えは☓だ。物件の変動(所有権の移転が主)が生じても、登記するかしないかは、まったく当事者の自由です。つまり自分のことは自分で決めて良いという考え方(私的自治の原則が根底にあリます。(後で出てきます。)

だから登記せずに、永久に放置しておいて構いませんがこの点、建物も新築・滅失の場合に所有者に表示登記の申請義務があるのと異なります。

ここがポイント

登記の申請義務はあるか?→建物の新築、滅失→あり(1ヶ月以内に)

権利登記→なし

表題部所有者

さて権利登記をするもしないも個人の自由ということは、表示登記だけしかなされず、権利部がない不動産も、日本全国に山程存在するということになります。

しかしその場合にも、所有者が不明では固定資産税の徴収等で困るので、そこでそういう場合には、臨時に表題部に所有者名を記録することができます。

注意

表題部所有者名を記録することができるというのは権利登記ではないのでこの段階で売買や相続による所有権の移転現実にあっても表題部上で所有者名を名義変更することはできません。表題部はそのようなことをするのではなくそれは権利部にするべきなのです。

所有権保存登記

さて、その権利部に初めてなせれる所有権の登記(この不動産は俺のものだ!と宣言する登記)のことを所有権保存登記といいます。では所有権保存登記をすることができるのは誰か?それは

  1. 表題部所有者(既に死亡している場合はその相続人
  2. 所有者であることを確定判決で認められた者。

だから、表題部所有者からその不動産を譲渡された者が、いきなり自己名義で所有権保存登記をすることは、確定判決で所有者だと認められた場合以外できない。

ここでとても難しい問題です。

例題

Aが建物を新築して表示登記(表題登記)をしたが、所有権保存登記をしないまま、この建物をBに売却した。その後Aが死亡してCが単独でAを相続した場合、BはCの承諾を得ればB名義の所有権保存登記を申請できる。

これをすぐ回答できれば合格にぐっと近づくのですがわからなくても大丈夫です。

解答

この建物の登記記録の表題部にはAが表題部所有者として記録されているはずだから、所有権保存登記を申請できるのはAの相続人のCでありBは確定判決で所有者と認められていないので所有権保存登記を申請できない。Cの承諾を得てもだめなので例題の答えは誤りです。

ここで問題に対しての考え方ですが、前の文で所有権保存登記ができるのは表題部所有者(Aのこと)かもしくはその相続人B)だからCは認められませんよということです。

改姓は?

では抵当権者の「高野ひろ子さん」が結婚して「河野ひろ子さん」に改姓した場合どうなるのか?当然登記記録の権利部に記録されていいる「高野ひろ子さん」を「河野ひろ子」さんに訂正する。ではその訂正はどこに記録するのかですが、それは当然権利部でこの訂正手続きのことを「抵当権の登記名義人の住所氏名変更の登記」といいます。

名前だけが変わるのではなく結婚するわけで住所も変わるのは当然だからと普通に覚えて下さい。

「氏名の表示を変更するのだから表題部に記録するだろう」と誤解しないように引っ掛け問題には要注意です。

問題を解くにはその問題が何を言っているのか理解しないといけないですが民法の条文で出題されるとやや難解に思えますのでいつも過去問で鍛えて行きましょう。とにかく過去問

例題

根抵当権(ねていとうけん)の登記名義人の住所の変更の登記は表題部に記録される。

解答

住所も同じく表題部ではなく権利部に記録される。よって誤り。

不動産登記法第4条【登記された権利の順位はどう決まるのか?】

登記された権利の順位は登記の前後で決まる。←これ重要です。

解説

例えば、一番抵当権と二番抵当権では、どちらを優先するかといえば、もちろん一番抵当権ですが、では一番二番の優劣は何によって決まるのか?それは登記の前後で決まり先に登記をした方が勝ちです。

不動産登記法第119条【登記事項証明書】

登記記録をプリントアウトした登記事項証明書は利害関係がなくても交付してもらえる。

登記は権利関係を公示するためのものだから、戸籍簿などとは違って、プライバシーというものはありませんから利害関係がなくても、誰でも登記事項証明書を交付してもらえます。

また、登記記録はコンピューター上の情報だからオンラインで結ばれている他の登記書の登記記録も登記事項証明書を発行してもらえます。

なお登記事項証明書の交付は無料ではなく収入印紙で納付します。

例題

登記事項証明書の交付は利害関係のある部分に限って請求できる。

解答

利害関係は関係ない。誰でも請求できる。(前途したプライバシーがないから)

登記手続きのポイント

申請が必要

Aの土地をBが買った場合、登記所が気を利かせてAからBへの所有権移転登記をやってくれるかというとこれはやってはいけないことになっている。なぜなら登記を移転するかどうかは当事者が自由に決めることだからです。(前出の私的自治の原則ということ)そこで登記をするには当事者の申請が必要だというのが原則になっています。

しかし例外があり表示登記は公的なものだから当事者の申請がなくても登記官が職権でやることもでき例えば建物の滅失の登記は、職権でできるようになっているのです。

申請の方法

登記は、二重登記の優劣を決める大切なものなので、万が一記録に間違いがあってはいけないので口頭によっての申請は絶対に認めず(例外なし)権利登記も。表示登記も次のどちらかの方法で申請しなければいけません。

  1. オンラインで申請:インターネットを使う方法で試験本番では「電子情報処理組織を使用する方法」と表現されるから要注意です。
  2. 書面か磁気ディスクを提出:登記所に出頭して提出してもいいし、郵送で提出しても良いことになっています。

例題

登記の申請は、口頭によって行うことは絶対にできない。

解答

その通り(オンラインか書面、磁気ディスクで提出)

登記申請の代理権

委任による代理権は、本人が死亡すると消滅するが、委任による登記申請の代理権は本人が死亡しても消滅しないことになっています。

登記識別情報

この登記識別情報は例えば貴方の家が貴方の名前で登記してあるとして誰かが勝手に貴方の家の登記を移転してしまったらどうするか?実はそんなことができないように登記名義人を守ってくれるのが登記識別情報です。

そもそも登記は(今の時代は)コンピューターでやるのでコンピューターにはパスワードがつきもので何兆通りもある数字とアルファベットでパスワードができるので絶対に漏れることはないです。(勝手に所有権の移転などできないようになっています。)

この登記識別情報のことは深入りしなくて大丈夫ですので他の項目の過去問を解いた方が効率的です。

仮登記

不動産登記法第105条他【仮登記とはどういうものか?】

1:仮登記ができるのは次の2つの場合です。

①物件の変動がまだ生じていない場合=請求権保全のための仮登記(例:宅建試験に合格することを条件に土地を売買した。)

②物件の変動は生じたが、登記申請に必要な情報が揃わない場合。(例:土地を売買したが登記識別情報を忘れた。)

2:仮登記を本登記にすると本登記の順位は仮登記の順位により決まるのですから先に仮登記した方が勝ちということです。

解説

仮登記とは、いわばつばを付けておくためにとりあえずやっておくというイメージで考えて良いです。

具体例

例えば、4月1日に、BがAから、宅建士の合格することを条件に土地を買ったとしてまだ合格していない以上所有権はAからBに移転していないので移転登記はできない。こういう場合はBは仮登記をしておくことができる。

そして、Bへの仮登記後もAはまだ所有権を有している以上、例えば5月1日に同じ土地をCに売り所有権移転登記をすることができる。

その後Bが試験に合格すると仮登記を本登記にすることができるがその場合本登記の順位は4月1日の仮登記の順位になり5月1日のCの登記に優先することになる。(先に仮登記をした方が優先ですよってこと)

つまり、土地はCではなくBのものになりますが、このことを順位保全の効力といいます。

宅建の試験に限らず過去に出題された問題が出されることが多いです。特に宅建試験は過去問をどれだけやったかで合否につながると言っても良いです。

以上不動産登記(法)に付いて解説してきましたが 如何でしたでしょうか?わからないところがあれば問い合わせフォームからご質問いただければできるだけお答えいたします。

最後までお読みいただきありがとうございます。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする